この本は、現代社会の落とし穴ともいえる脳機能低下問題を扱った本です。

何も特別な人の話ではなく、ごく一般に生活している人でも脳機能は低下することがあります。ましてや、何かの病気になってしまったりして生活環境が変わると、それがきっかけで脳機能が著しく衰えてしまうということもあります。フリーズする脳は特別な問題ではなく、誰にでもあることなのです。

例えば、人の話を理解できなかったり、とっさの受け応えができなかったり、問題に直面すると筋道を立てて解決の糸口を探せなかったり、アイディアや創造性が浮かばなくなったりといったような、普通にある風景の中でなんでもない問題にぶつかって対応を迫られた時、昔の自分ならなんなく対応できていたのに、「・・・」と上の空になってしまう。

これを病名で言うなら健忘。何も年配の方がなるだけでなく、若年性健忘という言葉もあるように若い人にも起こります。そんなボケ症状、フリーズする脳の症例を挙げて解説しているのが、この本です。以下で私の印象に残った部分をいくつか挙げてご紹介したいと思います。

自分のやりたいことに専念するために雑多な物事をしなくなるような人は危ない!
本の中で、司法試験を受けるために仕事を辞めた人のエピソードが紹介されています。この人は大学卒業後、自分の望まない企業へ就職し、不満を募らせていました。キャリアや収入に不満を持ち人生の一発逆転を決意し、司法書士試験を受けることを志します。最初は忙しい仕事と受験勉強を両立していたのですが、勉強一本に打ち込むため仕事を辞め、1日10時間という勉強を始めます。そうして臨んだ司法書士試験は不合格。その後、何もやる気が起きなくなって築山先生の病院を受診します。

この本では、やる気は刺激の中で生まれてくるものだということが書かれています。忙しい仕事と受験勉強を両立させていたころは、受験勉強に専念できないという不満こそありましたが、その中で時間をやりくりし、勉強に打ち込むことができていました。不満や葛藤といった刺激でも、そういうなんらかの刺激が脳に影響し、高いパフォーマンスを生み出すのです。ところが、仕事を辞めてしまったことで刺激がなくなり、さらに自信があった試験でも不合格という結果が追い打ちをかけ、この人はまったく無気力になってしまいます。人は社会の歯車として生活している分には、ほかの歯車と影響し合い回転し続けることができます。しかし、歯車が一つだけでは回転できないように、社会から離れてしまってはパフォーマンスの高い活動はできなくなってしまいます。

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仕事は忙しい人に頼め!
忙しい職場に勤めている人は、脳の基本回転数が高く、職場で暇を持て余している人は脳の基本回転数が低いということがあります。人は雑多な作業をして忙しくしているほど活動的になり、常に頭を使う状態をキープできます。先にも書いたように、これを重要な仕事一本に絞ってしまおうとし、雑多な作業や仕事をしなくなると、どれほどその重要な仕事に時間を取れる状況になっても、脳の基本回転数は下がってしまいます。基本回転数が下がることで、だんだんと仕事が進まなくなったり、アイディアが生まれなくなったり、果ては脳がフリーズしてしまったりということにもなりかねません。歯車は周囲の歯車と連動しているからよく回るように、人も環境によって活動的になれたり、活動できなくなったりする。仕事は忙しい人に頼めというのは、そういうことがあるからです。

締め切りがなくなるとパフォーマンスは落ちる。
この本ではフリーライターの方のエピソードも紹介されていて非常に共感できました。このライターの方は息をするように文章の書けるライターだったのですが、勤めていた会社を辞め、フリーライターになり、その中でも重要な仕事一本に絞って1カ月に1回しか締め切りがないような生活にしたら、文章が書けなくなったということです。ライター違いですが、私もテープライターをやっているので、忙しい締め切りがあるから活動できているようなところがあります。たまにプロブロガーになりたいななんて考えることもあるのですが、きっと今の仕事を辞めて締め切りがない生活になってしまったら、何も書けなくなってしまうに違いありません。人は雑多な仕事をして忙しくしているから、高いパフォーマンスを維持できる。このことは、本の中で繰り返し言われることですが、実に教訓的でした。

この本では、雑用を避け、専門性の高いことやワンパターンなことを行っていると脳機能が低下するということに繰り返し警鐘を鳴らしています。

今の時代、便利なパソコンとインターネットがあり、イヤホンで音楽を聴くという生活ばかりしていると、周囲の刺激がカットされ、脳に刺激が行きわたらなくなり、結果としてフリーズしてしまうという症状に陥ります。

現場の第一線で忙しく活躍していた人が、昇進とともに現場を離れ、管理職になったら脳機能が低下したなんて話もあります。

最高のパフォーマンスを維持したければ、常にいろいろな刺激を受けること。そういうことをこの本は教えてくれます。






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