勝ち続ける意志力 ★★★★☆

ライフハック
この本は格闘ゲームで世界チャンピオンになり、もっとも長く賞金を稼ぎ続けているプロ・ゲーマーとしてギネス認定された人の自伝です。勝負脳を提唱された林成之さんや、将棋の羽生善治さんの本とは、スタイルが根本的に違い、自身の人生を中心にして、その中で勝負ということを語ります。

この本は勝負というものに対してかなり有益なアドバイスをくれます。

そこで私の印象に残った部分をいくつか挙げてみることにします。
10の強さを手に入れるためには、まず基礎・基本・原則・セオリーを身に付けよ!
物事に熟達したいとか、うまくできるようになるためには、まず基本・基礎・原則をしっかり学び、確実に10の強さを手に入れることの重要性を説いています。基本を学ばず、自己流で試行錯誤しても、それは全体的に底の浅い強さ、仕上がりになってしまう。自己流に走る前に、まず基本をしっかりと身に付け、確実に10の強さを手に入れることの必要性を強調しています。

11、12、13の強さを手に入れるためには、セオリーすらも進化させる!
梅原さんは世界チャンピオンのプロ・ゲーマーです。10の強さでは同じ10の強さを持つ相手には勝てません。
そこで強調するのが原則を超える強さを追い求めることです。梅原さんはゲームにおいては、すべての可能性にチャレンジします。ウェブ上で広まっている強い戦い方に頼るだけで終わりということはしません。一般のゲームユーザーに人気のある強い戦い方を超える梅原流の戦い方を自分で作り上げてしまうのです。

現実的に考えても、誰でも知っている戦い方がいかに有利に試合を運べると言っても、相手も同じ戦い方をされては、それだけでは勝てないことは分かるでしょう。梅原さんは人気の戦い方に頼らず、その戦いパターンで勝負を挑まれても、確実に勝てるさらに上の戦い方を生み出す努力をすることを強調します。

みんながやっていることを真似するだけではチャンピオンになれない。みんなが喜ぶ最強パターンを超える戦い方を生み出さなければ、本当の猛者とは言えない。ものすごいこだわりです。そういう意味で、原則を超える勝ちを生み出すことの重要性を説いています。

1/30秒でコマンドしなければならない技を99パーセント成功させる努力と技
梅原さんの強さは30分の1秒という超高速コマンドを99パーセント以上の成功率で繰り出せる鍛錬を積み上げているところにあります。格闘ゲームにおいては、どれほど難易度の高いコマンドも苦手とせず、勝負という一瞬で確実に繰り出せるように日々鍛錬しています。一つ一つの技をきちんと覚えることはもちろん、難易度の高い技でも苦手意識を持ちません。

梅原さんは「すべての可能性を試す」とか、「すべての階段を登る」ということを強調されますが、研究に研究を重ね、どのような戦い方をされても攻略できるだけの綿密な分析・研究をされています。これが基礎を身に付けた10の強さを超える11、12、13の強さにつながっていきます。みんなができることをやっていては、それがどれほど成果を上げても、その上に立つことはできない。

みんなができることを自分もできるようにするのは当たり前で、世界一になるためには、さらにみんながやったこともないようなこと、知らないようなこと、できないようなことを、発見したり、生み出したりする努力が必要。真似できない強さを手に入れなければ世界一にはなれません。ゲームの世界とは言え、世界一の強さを追い求めてきた人の言葉は重みが違います。

人読み
人間には誰しも癖があります。この人はこういう戦い方が得意、この人はこのキャラ、この技が苦手、この人は攻めがうまいけど、守りが苦手、その逆など。個性や性格から来る戦い方のパターンを読むことを、「人読み」と言います。格闘ゲームは人と人の戦い方なので、人読みというスキルは欠かせません。きっと梅原さんの中には性格からくる戦い方のパターンがデータベース化されているのでしょう。そして人読みができれば、同じ人と対戦した時、相手の弱点がすぐ分かります。弱点さえ分かっていれば、戦うのはそれほど難しくない。

だけど、梅原さんは人読みに頼りません。弱点が分かっているから弱点を突くというような楽な戦い方をしません。
梅原さんは相手の最も得意とする戦い方を打ち破ってこそ、一つの対戦が自分を成長させてくれると考えています。
これは先にも書いたように、すべての可能性を研究し尽くした世界チャンピオンの勝負へのこだわりです。

楽に勝てるからとか、確実に勝てる方法とかを模索していくと、自分の姿勢が自然と守りに入ってしまいます。一度守りに入ってしまうと、覇気がなくなり、恐怖心が芽生えます。それが戦い方に表れると、その時は勝てても、次は勝てません。

そういうことを嫌って、常に高みを目指す梅原さんは、決して守りに入らないように自戒も込めて、相手の長所を打ち砕くことにこだわります。

高みを目指して登ってくる人は確実に勝つことも大切ですが、頂点を極めてしまった男は安全・確実に勝つことよりも、次々と現れる新しい挑戦者に対し常にベストを尽くせるよう自らを鍛え続けなければいけないのです。
これもすごい考え方だと思います。

この本は梅原さんの苦悩や人生が多く語られ、そこが強調され過ぎているところがあるので、勝負についてのエッセンスを抽出するには自分で読後感想をまとめる必要があると思います。ちょっとガキ大将の自伝的なスタイルが強すぎるきらいがありますが、それでも強烈な勝負哲学を説いているので、勝ちたい、成功したいと思っている人には学ぶところが多い本です。

世界一のプロ・ゲーマーの仕事術は、勝負好きにたまらない1冊になるでしょう。


登録、よろしくお願いします。

 

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)
梅原 大吾
小学館
売り上げランキング: 2,519

知ってると超便利な注目記事8選

世界が認めた音読の効果のすごさ!

鬼トレ500日目で変わる世界・・・恐ろしい子!

音読を7年続けているけど、何か質問ある?

デジタルドラッグのススメ

認知機能障害からの回復という奇跡

日記は忘れるために書くって知ってた?

洋書多読と多読王国が想像以上に凄い! 失敗しない多読について

フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる ★★★★☆

1つ星 (まだ評価がありません)
読み込み中...

コメント

タイトルとURLをコピーしました