ビジネス<勝負脳> ★★★★☆

ライフハック
 『ビジネス<勝負脳>』を読み終えた。テレビ・寺子屋で林教授が勝負脳について解説している場面を見たことが、この本を購入するきっかけになった。この新書は脳の仕組みからパフォーマンスが最も高まる状態を分析した本だ。勝負に勝つには精神論や根性論ではなく、脳が最も活発に働いているときにこそ人は良い結果を出せると論述する。それは苦行のような苦しい状態ではなく、脳が最も快感を覚える状況とリンクする。では、脳が最もよく働いている状態とはどのような状態か。それを幾つかの表層的な側面から分析し、脳の働きと結びつけて、日頃気を付けるべき点を分かりやすい具体例を用いて繰り返し説明している。

私は「笑顔を意識する」、「否定語を用いない」、「結果より過程を大切にする」、「途中で勝ったと思わない」、「最初から全力で勝負する」などの記述が最も印象的だった。人は否定語を用いるとそれだけでやる気を失う原因になる。日頃否定語を使わないように心がけるだけで、ドーパミンの量が増え、それがやる気の向上につながる。では、否定語とはどのようなものか。それは「できない」、「無理だ」などのように分かりやすい言葉から、「疲れた」などの言葉も含めて、やる気を失うような言葉は全て否定語と位置付ける。要するにやる気のなくなるような言葉を使わないようにすること。そのことで思考から負の精神を払拭し、直面している課題に前向きに向き合うことができるというものだ。

 「勝負の途中で勝ったと思わない」という記述も私には参考になった。これはドラマのセリフなどでよく言われることだ。ドラマでは、「ライアー・ゲーム」の「お前は勝ちを確信するのが早すぎる」などのセリフが記憶に新しい。人は勝ったと思うことで、脳の中ですでに目的を達成したと認識してしまい、それまで高めてきたパフォーマンスが一気に落ちる。パフォーマンスが落ちた瞬間に、まだ勝負を挑んでいる相手に抜かれることがある。この本ではマラソン選手の敗因を用いて、この現象を説明していた。本当に目的を達するまで気を緩めないこと。このことはあらためて考えさせられる。

 この本は、勝負に勝つというのは気持ちの良いことだと解説する。私にとって、それがとても斬新だった。勝負強いというのは二年前から私の頻繁に考えるテーマの一つになっている。この本は、その最初の一冊として、読みやすい本だと思う。
 

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